大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和25(ク)124 決定

主 文

本件抗告を却下する。

抗告費用は抗告人の負担とする。

理 由

人身保護規則第四六条によれば、人身保護法による救済の請求に関しては、同法

及び同規則に定めるものの外、その性質に反しない限り民事訴訟の例によるべきも

のである。そして本件抗告については同法及び人身保護規則に特別の定がないから、

民事訴訟の抗告に関する規定によるべきものといわなければならない。しかるに、

最高裁判所が抗告に関し裁判権をもつのは訴訟法において特に最高裁判所に抗告を

許した場合に限られる。そして民事訴訟の抗告については民訴第四一九条の二に定

められている抗告のみが右の場合に当ることは当裁判所の判例とするところである

(昭和二二年(ク)第一号同年一二年八日決定参照)。従つて最高裁判所に対する

抗告理由は、右第四一九条ノ二によつて、原決定において、法律、命令、規則又は

処分が憲法に適合するかしないかについてした判断を不当とするものでなければな

らない。ところが本件抗告理由は本件勾留が人身保護規則第四条にいわゆるその権

限なしにされ又は法令の定める方式若しくは手続に著しく違反していることが顕著

である場合に該当しないとする原決定の判断を争うか、原決定が人身保護法第七条

により決定で抗告人の請求を排斥をしたことを非難するにすぎないから、右の場合

に当らない。それ故本件抗告を不適法として却下し、抗告費用は抗告人の負担とす

べきものとし、主文のとおり決定する。

昭和二五年一二月二日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 霜 山 精 一

裁判官 栗 山 茂

- 1 -

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!